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メラビアンの法則から考える電話不要論

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連絡手段としての電話について、近年ITの進化により考え方が大きく変化してきています。物心ついたときからLINEやTwitterでのコミュニケーションがネイティブな若者だけでなく、堀江貴文さんも著書「多動力」で電話に対して批判的な姿勢を示しています。
 
電話不要論の理屈としては
 
・メール、LINEなどのメッセージツールは隙間時間に確認できる
・電話がかかってくると作業が中断し生産性が落ちる
・相手の時間を奪う行為である
 
デジタル化した社会ではもっともな論理で合理的です。
しかしこれを表層的かつ極端に捉えてしまうとビジネスの場では失敗してしまいます。
 
仕事をしていく上で、「相手に誤解なく伝達する」というスキルはとても重要で、これを疎かにすると、自分がどんなに良いアイデアや判断ができたとしても上手くいきません。実際コミュニケーションがうまくいかない理由を「ちゃんと言ったはずなのに」「ちゃんと伝えたのに」と、誤解する相手の責任にしてしまうことは多いと思います。
 
 
メラビアンの法則をご存知でしょうか?アルバート・メラビアンが、好意・反感などの態度や感情のコミュニケーションにおいてメッセージの送り手がどちらとも取れるメッセージを送った際に、どのように受け止めるかを研究したものです。
 
この結果、下記のように言語よりも視覚の割合が高いことが示されています。

これを利用して伝達手段に分解してみましょう。
 
言語・・・メール・LINE・Slack・文書(手紙)
聴覚・・・電話
視覚・・・直接会う・ビデオ通話(会議)
 
メラビアンの法則は、「見た目が大事」というように俗解釈されることがあるのですが、本来はコミュニケーションによる矛盾や誤解をどのように減らすかという視点で応用すべきです。
 
つまり、情報の質や相手と自分との関係を総合判断し、
「誤解が生まれないものはメールでOK」 日時・会場・持ち物など
「誤解が生まれる可能性が中くらいなものは電話」 企画提案や事案決定
「誤解が生まれる可能性が大きい場合は直接会う」 誤解の解消や謝罪など
 
という使い分けが重要であり、どれが正解ではなく、状況に応じて「or」「and」と使い分けることが大事なのです。
 
 
ベストセラー「入社1年目の教科書」の中で著者の岩瀬大輔氏もこのように伝えています。

 
メールのやり取りをしていると、表情が読み取れないこともあって、言葉を端折って送ると、誤解が生じることもあります。そうしたことが起こると、僕はすぐに電話をします。「ちょっと待って。ごめん、ごめん。誤解だよ」
メール世代、携帯世代という言葉があります。現代は、若い人のコミュニケーション手段として、メールが主流になっていると思います。ビジネスの現場でも、メールによるコミュニケーションが主流だと言っていいでしょう。そんな時代だからこそ、僕は電話や対面によるコミュニケーションを重視しています。
(中略)
仕事をするうえでも、メールを送れば事足りると考えてはいけません。
「この前メールした件ですが……」
上司にそんなことを言っても、何の件かわかってもらえない可能性があります。立場が上がれば上がるほど、丁寧にメールに目を通せていないことがあると思って間違いないでしょう。会社や立場によるでしょうが、新人が受け取るメールに比べて、上司は数10倍、場合によっては100倍以上のメールが毎日のように届けられます。すべてのメールに細かく目を通す時間は、物理的にありません。相手の立場で考えれば、答えは簡単です。メールを送ってから、上司のところに足を運べばいいのです。
「先ほどメールした件でご相談したいことがあります。たぶん、お読みになっていないと思うのですが……」

 

 
 
何かを発信する際には、一度
・内容が解釈が分かれるものではないか
・相手の立場から見てわかりやすいか
・相手と自分の関係性はどうか
を考えてみましょう。自分から見て「どこからどう読んでも誤解は無いだろう」という内容でも、相手が自分に対して敵意を持っていたり、その案件に無関心だったりすると歪曲して捉えられてしまう可能性も大いにあるのです。
 
その上で、メール・LINE・文書・電話・面会などのコミュニケーション手段から適切なものを選択し、または組み合わせていくことで、あなたの仕事の効率は飛躍的に向上するはずです。